時代祭の行列「安土桃山時代」

京都の時代祭の行列のなかで、安土桃山時代の列についてご紹介したいと思います。
安土桃山時代の行列は、豊公参朝列、織田公上洛列、滝川一益で構成されています。
豊公参朝列(ほうこうさんちょうれつ)は、豊臣家が朝廷参上をしていたなかで、1596年、慶長元年5月の秀頼、初参内と、慶長2年9月の元服のときの参内のころが一番、盛んな時期だったといわれているため、時代行列ではそのころを再現しています。
衣装は特に「一日晴れ」と言われ、規則以外で特別に許されたものだそうです。
衣冠の姿も、通常とは微妙に違うんです。
袴をつけ、太刀も武家風となっています。
また牛童、牛飼は公家風になっていますが、徒歩の人たちは当時の武家風となっているのも特徴です。
その後は、織田公上洛列(おだこうじょうらくれつ)です。
この列では、1568年、永禄11年9月に、天下統一をするため織田信長が兵を連れ上洛した時のようすを再現しています。
ご存知、織田信長は、1573年に室町幕府を滅ぼした後、天下統一を目前にして、本能寺の変で明智光秀に破れました。
京都時代祭の行列で見られる歴史上の人物には、羽柴秀吉もいます。
秀吉は百姓として生まれましたが、後に織田信長に仕え、才能を開花させていきます。
最終的には天下統一を果たした、歴史上の人物のなかでも人気が高い人物です。
行列で秀吉の姿を見ようだって、牛車に乗っているという設定なので、姿は残念ながら見ることがちょっと不可能なのです。
それから、丹羽長秀も登場します。
丹羽は織田信長の家臣であり、信長から長の字を貰って名づけられました。
友であり、兄弟だと信長から言われるほど、親しかったようです。
他にも信長の家臣である滝川一益や、妹のお市の方の夫となった柴田勝家も行列で登場します。